2025年9月30日

日吉町のひさごと港座

先日、鶴岡にある「すたんど割烹みなぐち」さんで、豚の角煮をいただきました。口に運んだ瞬間、「うまい」と何度も口をついて出るほどの味わい。とろけるような柔らかさ、味の深み。そんなひとときを過ごしていると、ふと、子供の頃の記憶が蘇ってきました。

場所は酒田、日吉町の「ひさご」さん。小学校・中学校と剣道に打ち込んだ仲間のご両親が営んでいたお店です。何度かお邪魔し、特別な集まりの時、豚の角煮を頂いたことが記憶に残っています。
あの頃、仲間たちと竹刀を交えた日々。汗だくで稽古したこと。練習終わりには遊びに歩き皆で色々と食事したこと。冬の道場はめちゃめちゃ寒かったこと。角煮の味とともに、当時の情景が一気に胸に広がっていきました。あとひさごさんのカレーライスがほんと美味しかったんです。

数週間後、また日吉町へ足を運ぶ機会がありました。訪れたのは「港座大劇場」。『もうひとつの世界一の映画館』というストーリーをテーマにした朗読ライブ&トークショーが行われ、その舞台となったのがこの劇場でした。

「港座」は、自分にとっても思い出深い場所のひとつ。中学生くらいまで、家族や友人とよく映画を観に行ったものでした。スクリーンに夢中になったあの時間、映画館特有の匂いや空気感は、今でも心の中にしっかりと残っています。

そして、港座のすぐ近くには、あの「ひさご」さんがあったのです。偶然とは思えない、何かに引き寄せられたような感覚。子供の頃の記憶、美味しかった角煮、剣道に励んだ仲間たち、港座で観た数々の映画、そして再び訪れた思い出の町。時を越えて、不思議といろんなものが繋がったような気がしました。こういう、ふとした瞬間に訪れる「小さな奇跡」って、普段は気づかないけど、実はすごく大事なことを教えてくれてるのかもしれませんね。

にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 酒田情報へ
にほんブログ村

PAGE TOP