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何となく~雑感 「染物がある生活とストーリー」
2019年06月06日
ピアノ柄手ぬぐいといえば斎染、
手仕事のぬくもりをお届けする斎染です。
きっかけは、お世話になっている
東京の 和雑貨花楽堂 のオーナーさんより
頂いたお話しです。
「私のお店で、ピアノ柄風呂敷を買ってくださったお客様。
お嫁さんによろこんでいただきたくて、
結納時、お菓子を包むのにこのピアノ柄の風呂敷を使われる
予定だそうです。
そしてのまま風呂敷も差し上げるので、
説明書があれば同封してほしい、
せっかくのお品なのでどのようなつくられ方か
お知らせできればと思っています。」
というお言葉頂きました。以前から斎染ブランドが誕生した背景を
伝えるツールが欲しかったのですが、
いろいろと雑事に紛れ、二の足を踏んでいた日常でした。
ピアノ柄シリーズをプロデュースしている
久松理子さん へ相談したら、こんなステキな「しおり」を
作って頂きました。しかも超速攻で(笑)
私の情報だけでなく、理子さんのストーリーもあります。
まさに「地元デザイナー」×「斎藤染工場」=斎染ブランドです。
「斎藤染工場さんは服とか着物を染めるのですか?」
よく質問されることです。残念ながら違います。
斎藤染工場は印染(しるしぞめ)屋です。
印染めとは旗、幕、のれん、幟、袢天、風呂敷、手ぬぐいなどに
固有の名称、文字、家紋、印、今でいうロゴなどを
染めつける染色をさす言葉です。
作られた染物、ひとつひとつに温もりがあり、
ストーリーがあります。
温もりを感じて頂き、ストーリーに共感して頂いた
お客様のお陰で、日の目を見ることができます。
この度、花楽堂さん、久松理子さん、そして斎染の想いを
しおりにしたためました。
これからも、印染、染物は生活の中にある身近なモノとして
存在していることを、たくさんの方々よりご支援頂けるように、
知って頂けるように発信して参りたいと思います。
毎度、つたない話にお付き合い頂き
ありがとうございます。
何となく~雑感 「令和でもまじめかっ!」
2019年05月01日
ピアノ柄手ぬぐいといえば斎染、
手仕事のぬくもりをお届けする斎染です。
令和元年五月一日、曇り、無風。静かな暖かい日です。
平成の時は祝祭日に「日章旗」を掲げる
ことはありませんでした。「なんで?」
何となく出しそびれた感はありますが、
染物屋としての意識が低かったのかもしれません。
平成の頃は両親が健在で、楽な気持ちで過ごせた
月日が長かったです。
そのお陰で細かいところまで気を回さずに済んだ気がします。
これは単に「私が甘ちゃん」であるというだけの話しですけどね。
令和の時代に入り、両親はおりません。
子供達も成長し、将来の為の勉強をし、
それぞれの道を歩む準備をしているところです。
「五十にして四十九年の非を知る」
私も染物屋として、やるべきこと、残すべきことを
少しずつですが、意識して遂行して行こう!という
気持ちになりました。
天皇陛下のお言葉ではありませんが、
「寄り添う気持ち」この気持ちはずっと持ち続けます。
そして、今まで経験したことを活かし、
でも足元を見つめ直す機会を設けながらの歩みを
令和の時代はしていこう・・・って「まじめかっ!」
まいど拙い話にお付き合い頂きありがとうございます。
何となく~雑感 「琴線に触れる」
2019年04月25日
ピアノ柄手ぬぐいといえば斎染、
手仕事のぬくもりをお届けする斎染です。
山形新聞で目にした言葉ですが、
「琴線に触れる」日本人らしい何とも繊細で上品な表現に思えます。
「感動や共鳴を与えること」という意味だそうです。
ここでは「傘福」のことに触れてます。そして
「五穀豊穣、子孫繁栄、地域の人々が紡いできた文化への理解の深まり」とあります。
庄内地方で毎年春、4月~5月に行われる、各地域でのお祭りも正にそれです。
民族芸能とありますが、このお祭りは地域社会、人と人との繋がりを
大事にしていた「昭和的」なテイストも含まれている気がします。
そして酒田人、庄内人としての「アイデンティティ」を覚えます。
後継者不足と言われて久しいですが、
平成の世に頻繁に言われた「費用対効果」や「効率」といったことを
求めるのはほどほどにして、令和の時代に合った、
老若男女が手と手を取り合って
育んでいくお祭りを取り戻して欲しい気がします。
そして、平成の時に失っていた何かを見直しながら続けていけば、
その世代なりに何とかやっていけると思います。
地域のお祭りではありますが、これを「傘福」のように
多くの方々に、例えば他県の皆様に発信できないものかと思います。
ストーリーを含め、県外、或いは外国の方々から喜んで貰えるように、
染物屋として役に立てるようにがんばりたいと思います。
もちろん、地域の方々のご尽力の賜物です。
無理のないところでお祭りが続いていくことを願っております。
まいどつたない話にお付き合い頂き
ありがとうございます。
何となく~雑感 「未来に希望が持てるように」
2019年04月14日
ピアノ柄手ぬぐいといえば斎染、
手仕事のぬくもりをお届けする斎染です。
大学の卒論テーマがコンビニ業界についてだったこともありまして、
最近、コンビニの時短営業の話題が目につきます。
当時は24時間営業や、斬新なPOSレジだったり、効率的な配送システム、
取り扱い品目の豊富さ等、コンビニの躍進ぶり、
優れた点がクローズアップされていました。
時代は流れ、コンビニは私たちの生活になくてはならない
存在となり、その便利さが当たり前と思うようになりました。
便利さの恩恵は、それを供給してくれている人のお陰で
成り立っていることをすっかり忘れてしまいました。
この度、オーナーさんの大変さ、過酷な労働状況を改めて知り、
業界の歪が浮き彫りになり、仕事に対する意欲や
新たに起業しようと思う人は、少なくなるだろうなぁ~と思いました。
どの仕事にも言えることだと思いますが、働き方の価値が変わった今、
「この仕事はやってて楽しいよ、働きがいがあるよ、
そして頑張れば豊かになれよ」といった、
未来への希望が無いと働く意欲は湧きませんよね。
もちろん決して「楽して儲かる」ことは一時的にあったとしても
長続きはせず、ほとんど無いと思います。
「クローズアップ現代」テレビでも言ってました。
三方良しに加えて「未来もよし」
慶應義塾大 教授、宮田裕章さんの言葉です。
一方だけ満たされ、
もう片方に不自由な思いをさせていると、
その仕事には良くない未来が待っているような気がします。
三方は「売り手、買い手、そして世間」を指しております。
それ以外の三方も、パターンとしてたくさんあると思います。
全ては循環している訳ですから、明るい未来がある、
循環の仕方をしなければならいと思います。
今回はコンビニ業界の話しですが、社会全体に通じることだと思います。
「しっかりとしたモノ作るから、値打ちこいてくれっ!」とある業界の
取引先との交流会で出た、作り手から販売する側へのお願いの言葉だそうです。
私人身も「染屋は楽しいよ、働きがいがあるよ、
そして頑張って豊かになれるよ」といったことを
言える様に、(もちろんしっかりとした仕事をします。)
今から(遅いくらいですが)考え、整備しないと
いけないと思いました。
毎度、つたない話にお付き合い頂きありがとうございました。
何となく~備忘録 「学んだことをすぐに利用する」
2019年04月09日
ピアノ柄手ぬぐいといえば斎染、
手仕事のぬくもりをお届けする斎染です。
先日の山形新聞より
学んだことを「すぐに利用する」
学習したことの定着率を表す図を見て、
あらゆることに通じることだなと思いました。
聞く5% 読む10% 画像を見る、音声を聞く20% 実演を見る30%
集団で話し合う50% 体験する75% 他者に教える・すぐに利用する90%
学習定着率を図で表しております。
今までの経験から、受け身型より参加型の方が、
定着率が高いのは当然のような気がします。
他者に説明するにも、自分が利用して初めて伝えることができます。
今日は午前と午後に来客がありました。
お二人には工場を見て頂き、染めのことを
説明しましたが、不十分だったなぁ~と思いました。
体には染み付いていることですが、いざ言葉にする、
プレゼンするとなるとうまくできません。
皆さんも経験あると思います。
染物の良さを伝える為には、自己満足ではなく、
お客さまにわかって貰える、上手に伝わるような発信を
しなければと思います。じゃあどうやって?
それは普段の仕事から学び、お客様より色々な話を聞いて、
それを元に仲間で話し合うことが大切であると思うのであります。
まいど、つたない話にお付き合い頂き
ありがとうございました。